オートクチュール刺繍といえばフランスです♪
きっとそのことはご存知の方は多いと思います。
では、本物のオートクチュール刺繍をあなたは見たことがありますか?
今回縁あってフランスを代表する刺繍職人の
Victoria Daroliti ヴィクトリア・ダロルッティさんの講演会に参加してきました。
貴重なお話、刺繍の数々を拝見してきたのでこちらに記載します。
フランスで本場の刺繍をと考えている方は必見です!!
これぞ本場のオートクチュール刺繍!!
ヴィクトリア・ダロルッティさんは年に1回程日本に来日して短期の刺繍講座を開催しています。
私はこのことは今回始めて知りました。
ヴィクトリア・ダロルッティさんの経歴
ヴィクトリアさんはルーマニア出身で父母共に刺繍職人でいらっしゃったそうです。
9歳から母と祖母に刺繍を習い、
27歳で刺繍を学びにフランスの刺繍学校へ通い、
その後はフランスで多くの名高いブランドのオートクチュール・プレタポルテの刺繍を手掛け、
2007年にフランスの最優秀職人賞(MFO)を受賞されています。
日本でいうと人間国宝にあたるそうです。
フランス刺繍の伝統を多くの人に伝授していくためにこのような機会を設けているそうです。
講演会の内容
今回の来日は短期刺繍レッスンと講演会が組まれてありました。
私は刺繍に興味はあるのですが、不器用な方なのでどちらかというとお話を聞きたいと思って今回は講演会の方を選びました。
講演会の内容は3時間でヴィクトリアさんの作品を見て触れることができました。
実際刺繍の技術(作品)を表に出すこと自体しないそうで、このように近くで見れて触れられるのはこのような機会だけだそうです。
なので、残念ながら写真もNGでしたが、しっかりと私の目に焼き付けてきました!
まずは、ヴィクトリアさんが今まで参加したトップブランドのコレクションの写真を一部見せてもらい、その時々のエピソードを聞きました。
それから最優秀職人賞MFOを取ったときの作品の写真
最近製作されたウエディングドレスに繊細に刺繍された写真
デザインをするのに物語があって、その物語の経歴だったり、デザインする上で必要な要素を全てはじめのうちに消化し、刺繍で表現する。すべてに理由があることを一つのコレクションで表現したという写真の数々
どれを見ても、インスピレーションを大事にされているんだなということが伝わってきました。
とにかく刺繍は時間がかかる!
あるブランドのスカートをアトリエのスタッフ3人掛かりで刺繍をぶっ通しで14時間掛かったというエピソードもしていただきました。
講演会で出たいくつかの質問まとめ
◎ブランドのデザイナーと仕事をするときはどのような感じで進むのか?
1.デザイナーはざっくりとイメージを伝える場合はヴィクトリアさんが刺繍のデザインをデザインしているそうです。
2.デザイナーがヴィクトリアさんのアトリエに行って、刺繍サンプルから選んだりもしていると言っていました。
◎デザインはどうやってしているのか?
デザインはすべてヴィクトリアさんの頭に入っているので、デザインを練ったりしなくてもなんだって制作できてしまうそうです。
◎材料はどうしているの?
刺繍に使うビーズ等の材料は全てフランスのものを使用するそうです。
全て質の良いものを使用!
◎道具は?
主に80番のクロシェドリュネビル(刺繍針)を使用している。
メティエ(刺繍枠)は高価なものだから(日本円で約5万円)間違ったものを購入しないように注意!!とのことでした。
ヴィクトリアさんの作品と実践
とにかく見るのも大変なくらいの豪華で素敵な刺繍の作品を3時間の講演会で見せていただきました!
細かくて繊細なもの、大胆でダイナミックなもの、シックでモノクロなもの、パステル調のカラフルなもの、すごい振り幅のデザインと色合いです。
オートクチュール言われたとおり、すべてが一点もので2つとない作品。
そして20分だけクロシェを使った刺繍も体験させていただきました!
刺繍初です( ´∀` )。。。む、むずかしい。。。
「今の仕事は出来るようになるまでどのくらいかかりましたか?
すぐには出来なかったはず。刺繍も同じ!すぐに難しいことはできません。
簡単なものからやっていってレベルアップしていって!」
とありがたいお言葉を頂戴しました。
そりゃあそうですよね!!
最後に少しだけヴィクトリアさんによるデモンストレーションを見せていただきました。
あたりまえですが、すごく早くて綺麗な刺繍裁きでした。
感想とまとめ
私は今回初めて本場のオートクチュール刺繍を見ました。
今まではコレクションの本では見ていたのですが、
ナマでは大違い!!
技術だとか、質だとか、デザインだとか全てにおいて素晴らしかったし、
本場でオートクチュール刺繍を習いたい人はヴィクトリアさんが来日している時にレッスンや講演に参加して作品見せてもらって検討するとか、その後フランス留学して講座受けるとかしたらいいのになと感じました。
というのも、刺繍を習おうと思ったら結構高いです。
どこがいいところかをちゃんと見極めて、良い先生のところで習った方が上達に繋がると思います。
この機会に本場のオートクチュール刺繍に触れていただきたいです。
今回は来日講座・講演終了しちゃいましたが、来年も来る予定だとおっしゃっていました。
ただ、人数が集まらないとキャンセルせざるおえないそうなので、ぜひ興味のある方はこの機会を逃さないように!!
とても気さくでフレンドリーなヴィクトリア先生!
有名になられた今も自ら刺繍を習いに来た生徒さんに教えています。
これはすごいことですね!
これだけの技術を持ている方に直接習えることって珍しいことだと思います。
私もなんだか刺繍レッスンを受けたくなっちゃいました!
本当にとても素晴らしい方で、有意義な時間を過ごさせていただきました!